
先日、私が夜ブログを自室で書いていると高1の娘が訪ねて来て言った。
「あのさ−、クラブ先輩のiPhoneをMacでバックアップしてたら止まっちゃった」
私は何のことやらさっぱり解らなかったが、ちょっとヤバそうな雰囲気を感じ、少々慌てながら階下のリビングへ向かった。
リビングのMac miniを見ると、iPhoneが接続されiTunesが起動したままiPhoneと接続できない旨のダイアログが出ていた。
娘が言うには、先輩からOSのアップデートして欲しいと頼まれてiPhoneを預かってきたとの事。
「あちゃ〜っ」と心の中で叫びつつ、焦りながら一旦ダイアログを閉じて、もう一度iPhoneとMacを繋ぎなおした。
するとキチンと認識し、最新バージョンに上がっていたので取りあえず一安心。
しかし、iTunesに表示されたデータ量を見ると、ほとんど空の状態だった。
iTunesで中身を見ても、標準アプリしか入っていない。
チビに尋ねると、最初に接続した時からこの状態だったと言う。
先輩はiCloudにバックアップを取っていたと言っていた、との事だったので復元してiCloudから戻せば良いと判断。
復元して、iCloudに接続して(娘は先輩からAppleIDとパスワードを書いた紙を渡されていた)、データを戻そうとしたが、iCloudにもデータは無かった。

先輩の話
娘にどうして先輩のiPhoneを預かるハメになったかと訊くと、どうも先輩の家にPCが無く、家族にも詳しい人がいないので自力でiPhoneをアップデートしている途中で止まってしまい、どうして良いか解らなってiPhoneに詳しい(と先輩が思っている)娘に託したらしい。
これでは、元からiCloudにデータが無かったのか、娘がヘマしてデータを消失してしまったのか判断が付かない。
娘には、今回のようにデータの保証ができないので、今度頼まれてもこういう依頼は引き受けず、先輩にはカメラのキタムラなどのショップに相談するようにするように言うこと。
(そういう正規プロバイダでもバックアップは取ってくれないようだが)
また、iPhoneを返す時に状況をキチンと説明して、データが消失していたことを告げること。
の2点を言っておいた。
後日話を聞くと、先輩は「私の家には詳しい人がいないんだよ。誰も教えてくれないから仕方ないよね」とデータが無くなっていたことは諦めていたという。
不謹慎かもしれないが、本音を言うと内心ホッとした。
スマホ教育
最近は、スマートフォンやタブレットを使った教育、使い方やリテラシーの教育も盛んになってきたと聞く。
参考:R25スマホ情報局:子ども向けスマホ教育がスゴイ! – ITmedia Mobile
参考:「子どもとスマホのつき合いかた」有識者に聞くデジタル教育や知育アプリの可能性
しかし、これだけ普及しているにもかかわらずその基礎的な構造やバックアップの取り方など基本的な使い方、インターネットやWi-Fiネットワークの成り立ちなど、ハードや家のネットワーク管理ができる程度の基礎知識を(大人を含めて)習得する場や機会が無いというのは、ひどく片手落ちな教育のような気がしてならない。
まとめ
昔は、パソコンいじりは新し物好きの半ば趣味の領域で、これを使うにはそれなりの知識が必要だった。
ところが今やスマートフォンやタブレットという名のパーソナルコンピュータは日常に溶け込み、基礎的な構造を知らずとも誰もが簡単に使えるようになった。
それはそれでとっても良いことだと思うが、反面、皆が知らぬ間に樹海に迷い込んで行くような危うさを感じるのは私だけだろうか?
良きITLifeを
Written by Metal(@Metal_mac)
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