今、もめにもめている東京都の豊洲移転問題ですが、アドラー心理学の目的論と原因論を解説するのによい例ですね。
わたしは、どちらの見方でもありませんし、豊洲移転問題について特にどうしたらよいとかの意見はありません。
ただ、現状の報道を観る限り、現在の前知事をやり玉に挙げての犯人捜しからは何も生まれないと思うんです。
これが、原因論的考え方で関わった結果じゃないでしょうか。
確かに責任の所在をハッキリさせることは必要でしょうが、たとえそれが解ったとして、豊洲移転問題は解決するんでしょうか?
問題を解決する方法として、アドラー心理学の目的論的な関わり方も同時に進めなければ、いつまで経っても解決しないと思うんですけどね。
原因論
よく例に挙げられるのが、機械が壊れた場合には壊れた部品を交換します。
「何処が悪かった、何処を改善すればいい」という原因を探す問題解決方法が原因論です。
機械や簡単に修正できるモノであればそれでもいいでしょう。
また、再発防止策を立てるためにはなくてはならないと思います。
しかし、機械ではない人間の「心」や「行動」についてはどうでしょうか?
よく何かトラブルがあったときに、解決策としてやってしまうのが、原因論的に関わる対策会議です。
わたしも、前職で危機管理をやっていたので解るのですが、一般的にトラブルというのは、複数の原因が複雑に絡み合っていることの方が多いです。
ですから、一概にコレ!という原因が突き止められない場合が多いんです。
結局犯人捜しになってしまって、グループの雰囲気を悪くして、責任のなすりつけ合って終わり〜みたいな事になります。
それに、原因というのは未来にはありません。
過去です。
変えられない過去をああすればよかった、こうすればよかったと考えても落ち込むばかり。
次第にみんなの元気が無くなってきます。
目的論
一方目的論的な関わり方は、みんなで理想的な状態をイメージして、そうなるためにはどうすれば良いか?を考えます。
メンバー1人1人が、その目的、目標に向かって何ができるだろうか?と考えます。
こういう関わり合い方だと、アドラー心理学でいう共同体としての意識も出てくるし、1人1人自分が貢献できる役割を明確にできるので、貢献感が生まれ、やる気が出てきます。
それに、こうなったら良いよねという目的は、必ず未来にあります。
なので、未来が見えることによって人は元気が出るんですよね。
「お先真っ暗」などといいますが、人が不安になるときは未来が見えなくなるときです。
明確に未来を描き、そのために今何ができるか!?
を考えることによって、問題解決に向かって人は動き始めます。
まとめ
豊洲移転問題にもどりますが、市場側と東京都側からの対立からは何も生まれません
お互いの胸の内、問題点をさらけ出して一緒になってどうすれば、お互いに幸せに成れるのか?そんな一緒になって問題解決へ取り組む話し合いを持つことが、豊洲移転問題の解決に向けての第一歩でしょう。
過去に何十億とかけているのでしょうが、大切なのは今を生きるそして未来を生きる人だと思うのですが…
あなたは、どんな関わり合い方がこの問題を解決するのに良いと思いますか?
Written by メタル(@Metal_mac)