パニック障害についての昨日の記事にFacebookでいくつかコメントをいただいた。
わたしが発症した20年前に比べて今は心療内科も多い(まあそれだけ需要があるということだが)ので「強烈な不安」や「過呼吸」を覚えたら、受診をオススメする。
パニック障害は、薬である程度発作を押さえられるので、持っていることで安心できる。
薬で抑えることができるんだから、たいした病気じゃないので。
では後半。
恐怖体験
あるとき、テレビ番組でパニック障害を特集していた。
そのテレビ番組で、パニック障害発症の原因を説明していた。
パニック障害は、何らかの恐怖体験、例えば長時間閉じ込められて外へ出られないなどの体験をするとパニック障害になりやすいとのこと。
そして、飲酒、過度なカフェイン摂取、喫煙は心の病気には悪影響しかない。
なので、わたしのように生活習慣がメチャクチャ(酒は飲む、昼間職場ではコーヒーを何倍も飲む、タバコも吸う、ストレスを抱えているなど)だと、パニック障害やうつにならない方がおかしいくらいだ。
恐怖心とは、人間が生きていくための一種の警報だ。
身に危険が迫ったときには、迅速に逃げなくてはならない。
だから、強い恐怖感は「逃げろ」という合図なのだ。
しかし、パニック障害になると、セロトニンの低下などによって、脳の中の警報が通常なら鳴らない状況でも鳴るようになる。
例えるなら、火災報知器が壊れて、ちょっとの衝撃でも鳴りっぱなしになっている状態か?
なので、脳に「今は安全な状態だ」というのを知らせてやれば落ち着くのだ。
瞑想との出会い
そのテレビ番組では、「瞑想」もパニック障害には有効だと言っていた。
心には「振り子の原則」というのがあって、大きく感情が振れると、逆方向の感情も大きく表れる。
例えば、とても苦労して山を登ると、登り切ったときには嬉しさも大きいもの。
逆に、喜びが大きいほど不安になることも多い。
いわゆる結婚前の喜びが大きいから、不安になるマリッジブルーなどが良い例だ。
パニック障害も、この起伏を少なくしてやれば症状も治まる。
そして、瞑想はこの感情の振れ幅を少なくする効果があり、感情をフラットに保つことができる。
余談だが、わたしの尊敬する潜水士の先輩が、潜水訓練の前には必ず「瞑想」をしていた。
水中では、機材がないと生きていくことができず、また素潜りで作業をする訓練もするので、ストレスがかかる。
感情の起伏が激しいと、それだけで体内の酸素を消費してしまうので息が続かなくなるし、パニックを起こすと命に関わる。
実際のスキューバダイビングの事故では、パニックに陥ることなく冷静に対処できていれば、起こらなかった事故が多い。
面白かったのは、バンジージャンプの橋の上にテレビ番組のディレクターを連れて行き、下を覗かせた場合と、普段から坐禅を日課としている禅宗のお坊さんに同じ事をして貰ったときの反応だ。
テレビ番組のディレクターは、大声で叫んで怖がったのに対し、お坊さんの方は慌てもしないし騒ぎもしない。
あとのお坊さんへのインタビューでは、「怖かったですよ」と言っていたが、見ている方からするとほとんど怖がっているようには見えなかった。
そんなテレビ番組を見て、瞑想を始めてからは、パニック障害がだんだんと治まってきた。
瞑想の効果については、また改めて書こうと思う。
薬との決別
やがて、パニック障害の予期不安もなくなり、うつの症状もほとんど出なくなっていたが、ずっと薬を手放すのが怖かったので、薬をもらいに行くだけの通院が何年も続いた。
2〜3年前まで、そんな状況だったが、あるとき気が付いた。
「薬を貰い続けているということは、自分で自分に暗示をかけているようなもの」
そう、薬を貰い続けている間は、自分がパニック障害やうつであると認めているようなものなのだ。
もちろん、症状が強く出ている場合に、突然薬を絶つのは反動があるだろうが、わたしの場合はそのことに気が付いて手放したが幸いなんてことはなく今に至る。
まとめ
最近は脳の研究が進んで、心の病だと思われていたものが、ドンドン医学的にも解明されつつある。
確かにパニック障害の症状を抑えることで、発作を抑えることができるし、発作が出なければそれがある種の成功体験となって、「もう大丈夫」だと自信が付く。
だから、薬は飲んだ方がいいと思う。
だけど、うつと同じく、それだけでは完治に時間がかかる。
ある程度症状が落ち着いたら、生活習慣の見直しや瞑想を併用することで、克服するのが早まるのではないだろうか。
病院によっても違うのだろうが、わたしが通院した病院では、薬を処方されるだけで、何の治療もされなかった。
風邪薬と一緒で、症状を抑えるだけで根本的な治療になならないと思う。
まさしく、「病は気から」だ。
Written by メタル(@Metal_mac)
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