枕を高くして眠る時

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軍艦島
▲写真は2016年に訪れた長崎県の「軍艦島」

海上保安庁にいた頃は、危機管理官庁なので当然だが、何時呼び出されるか解らない日々だった。

保安庁内の職種にもよるが、海上で大きな事件や陸上で地震などの災害があると呼び出されることが多かった。

乗組員として船に乗っている(乗船勤務)の時はもちろん、陸上勤務でも休日でも呼び出される。

災害じゃなくても、台風などが接近すると警戒配備という態勢になるので、当直以外でも交代で職場へ泊まり込む。

だから、乗船勤務の時、台風が来ても自宅にいたことがない。

家族を家に置いて、船を守るのに出勤する。

 

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そんな状態だから、盆・正月・ゴールデンウィークもない。

というか、世間が行楽シーズンを迎えるときは、素人さんのプレジャーボート事故や密漁などが増える時期なので、言葉は悪いがかき入れ時だ。

ちょうど、ゴールデンウィークから暖かくなってくるので、たまにしか乗らないプレジャーボートを出航させて、事故を起こすケースも多い。

そして、信じられないかもしれないが、ガス欠もよくある。

プレジャーボートは大概ガソリンエンジンだが、長い間乗っていないので、ガソリンが劣化していたり、帰りの分を計算しないで積んでなかったり。

車と違って海上にガソリンスタンドが無いので、給油することも持ってきて貰うこともできない。

アンカー(錨)が打てない深さだと、そのまま漂流して帰ってこない場合もある。

陸上と違って、ただのガス欠が命取りになるのだ。

だから、同乗者がいれば船長は、同乗者を危険に晒した責任を問われることもある。

海上保安部に勤務していたとき、一般の方からこんな質問の電話がかかってきたことがある。

「あの〜。遊びで海へ出て 遭難しても助けに来てくれるんですか?」

当然、わたしは「ハイ」と答えたが、心の中でこう付け加えた。

「助かるとは限らないけどね」

 

潮干狩り

ちょうどゴールデンウィークは、潮も良いので潮干狩りへ行く人も多いだろう。

この時、鋤簾(じょれん)などの採捕道具を使って貝を捕ると、いわゆる密漁になるから注意。

各都道府県の「漁業調整規則」では、本職の漁師さんしか使ってはいけない器具を定めていて、それを使うと犯罪になる。

取締り側は、事前に写真撮影(証拠固め)をしてから声をかけるので、もしそういうことになったら、諦めた方がいい。

下手に逃げると「逃走の危険あり」で現行犯逮捕される。

検察庁へ送致されて、立件されれば見事前科一犯だ。

交通法令とちがって、海上犯罪は切符制度は無いから、プレジャーボートの無免許運転(船舶職員法違反)や定員オーバー(船舶安全法違反)でも前科が付くので注意。

 

まとめ

グダグダな記事になってしまったが、そういえばこの季節になると「憂鬱なシーズン到来」だったなと思い出したので書いてみた。

海上保安庁を退職して、一番大きく変わったのは「呼び出されることがなくなった」ことかもしれない。

現役時代は、それが当たり前だったので、どうってことなかったのだが、やっぱりちょっと特殊な世界だったのかも。

まあ、それも楽しかったんだけどね。

でも、呼び出されることもなく、枕を高くして眠ることができるだけでも幸せだ。

Written by メタル(@Metal_mac

 

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