すでにあちこちで報道されているように、漫画家 やなせたかし氏が10月13日に亡くなりました。
94歳でした。
代表作は、みなさんご存じの アンパンマン。
娘2人が小さい頃、さんざんお世話になったアニメです。
私も一緒になって観ていて、大人が観ても楽しい、ちょっと変わったアニメだなっと思ってました。
アンパンマンは、お腹を空かせた人に自分の顔を食べさせ、ロールパンナは姉妹であるメロンパンナと戦ってみたり、天丼マンや釜飯マンなど、登場人物の多くは食品だったりと。
今回、そんなアンパンマンに関して、調べていたらいくつか判ったことがあり、感動したので追悼の意を込めて記事にしました。
戦後の食料難
私の亡くなった父親も昭和7年戦前生まれの戦後育ちだったので、戦中、戦後の食料難についてはよく聞かされました。
食料難の時代に10代の育ち盛りを過ごし、戦後大学へ通うために都会へ出た時、一番最初に食べた天丼にとても感動したと言ってました。
あの暖かい銀シャリ(米のご飯)の美味しさを忘れることができないと。
やなせたかし氏も、同じように飢える苦しみから何とか人を救いたいとの願いから、アンパンマンが自分の顔を削ってまで飢えている人を助けるキャラクターになったそうです。
この記事↓から引用して抜粋
参考:【訃報】アンパンマンの作者である漫画家やなせたかしさんが逝去 – GIGAZINE
「アンパンマン」を創作する際の僕の強い動機が、「正義とはなにか」ということです。正義とは実は簡単なことなのです。困っている人を助けること。ひもじい思いをしている人に、パンの一切れを差し出す行為を「正義」と呼ぶのです。
つまりこれらの“正義”は立場によって変わる。でも困っている人、飢えている人に食べ物を差し出す行為は、立場が変わっても国が違っても「正しいこと」には変わりません。絶対的な正義なのです。
だから正義って相手を倒すことじゃないんですよ。アンパンマンもバイキンマンを殺したりしないでしょ。だってバイキンマンにはバイキンマンなりの正義を持っているかも知れないから。
怪獣を倒すスーパーヒーローではなく、怪獣との闘いで壊された街を復元しようと立ちあがる普通の人々がヒーローであり、正義なのです。
アンパンマンのマーチ
参考:本当は深すぎる「アンパンマンのマーチ」の歌詞まとめ – NAVER まとめ
この歌の歌詞は、22歳の若さで特攻隊として戦地に赴き、亡くなった弟さんのことを残された氏が、弟さんの事を思い描きながら作られたとの噂があります。
参考:『アンパンマンのマーチ』は作者・やなせたかしさんの特攻隊に志願して戦争で亡くなった弟へ向けて作られた歌らしい | ロケットニュース24
この記事の中では、書かれていなかったのですが、私はこの部分に引っかかりました。
“そうだ嬉しいんだ! 生きる喜び、たとえ胸の傷がいたんでも”
なぜ、生きる喜びを感じるのに、胸の傷が痛むのだろうと不思議に思ったんです。
きっと、やなせたかし氏は弟さんを亡くされて、自分が生きていく喜びを感じることに引け目を感じていたのではないでしょうか。
しかし、それでも生きていくことは嬉しいことなんだ! と自分を励ましてあげているような気がします。
もちろん、同じ境遇にある人達へ向けてのメッセージでもあるのでしょう。
そして、歌詞の他の部分にも、戦地に赴いた弟さんへの言葉とも取れる箇所が多くあります。
東北関東大震災の時にいち早く震災地へ向かって、氏はメッセージを送っておられます。
参考:きっと君を助けるから――アンパンマン、やなせたかしさんが被災者にエール – はてなブックマークニュース
きっと、被災され、その時の自分と同じ境遇に陥った方達を見てじっとしていられなかったのでしょう。
今回、改めて正義について考えさせられました。
やなせたかし氏のご冥福をお祈りいたします。


カテゴリ: 教育
Written by Metal(@Metal_mac)
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