私が、過去にうつにかかった話をしました。
うつになる理由は、いろいろあるでしょうが、私は治していく過程で、”薬を飲んでいるだけでは治らない“と気がつきました。
風邪と同じで、薬は症状を抑えるために飲むだけ。
症状を抑えている間に、徐々に自分の考え方を変えていかないと、完治しないでしょう。
私の職場でも、何かが上手くいかなくてイライラしている人、たくさん見かけます。
イライラが積み重なるとストレスを生み、やがては、うつや胃潰瘍など心や身体に悪影響が出ます。
今回は、うつを改善していく段階で、私が諦(あきら)めた5つのことをお話しします。
諦めるというと、ネガティブな印象を持たれるかもしれませんが、自分が前を向くためにポジティブに諦めるのです。
完璧を諦める
以前読んだ本で、こんな事を教えられました。
“mustとbetterを分けること”
例えば、朝、仕事を始める前に、今日はここまでやろう!と自分で目標を立てて取りかかります。
もちろん、目標を持って仕事をするのは良いのですが、それに囚われてしまうと自分が苦しくなります。
私は、ここまでは必ずやらなければならない事、これ以上はできたらやる事、と目標を分けて考えています。
つまり、必ずやらなければならない事(must)と、できたらやる・やった方が良いこと(better)をハッキリと分けるのです。
そして、mustな部分ができればそれで満足し、betterな部分まで無理にやろうとしない。
無理にやっても、良い結果は出ないと諦め、さっさと帰宅して次の日にベストなコンディションで取り組む方が賢いやり方。
仕事以外でも、mustとbetterを分けて考えると気が楽になるでしょう。
人の間違いを正すのを諦める

自分がよく知っていることについて、他人が違っていること言っている時、黙って聞いているのは耐えがたい事です。
私も、Appleのことについて間違った認識の人を見かけると教えてあげたくなります。
しかし、放っておきましょう。
間違ったことを信じ込んでいる相手に貴方は間違っている!と声高らかに指摘したところで、口論になるのがおちです。
また、恥をかくのは相手で、貴方ではありません。
ヨーロッパで男ふたりがあることで議論になり、議論の末に敗れた方が、相手を撃ち殺した事件があったそうです。
間違いを指摘しても、感謝されるとは限りません。
好かれることを諦める

人間誰しも、人に嫌われるのは嫌ですよね。
できれば、世界中の人に好かれたい。
しかし、人はいろんな考え方、感じ方をします。
貴方があることをしても、それを好感する人もあれば嫌がる人もいます。
だから、世の中は面白いんです。
ですから、「こんな事を言うと人に嫌われるかも…」などと考えて、貴方が言いたい事、やりたい事を我慢する必要はありません。
万人に好かれようと思わなければ、自分を解放してあげることができます。
ただし、やり方、言い方は気をつけた方がいいでしょう。
自分は、「これをやりたい!」と、ただ主張するのでは無く、「私はこうやりたいのですが、力を貸して貰えますか?」などとお願いすれば助けてくれる人は、たくさん出てくると思います。
他人を理解するのを諦める

貴方から見て、不可解な行動をする人ってよくいますよね。
なぜ、あんな事を言うんだろうか?とか、何故あんな事をするんだろうか?など、その人の事を理解しようとして、きっと貴方は心を痛めていることだと思います。
しかし、理解することは、たぶん一生出来ません。
貴方とは違う感じ方、生き方をして、違う価値観で生きています。
理解しようとする気持ちは大切ですが、完全に理解することなどできないのです。
冷たい言い方に聞こえるかもしれませんが、それで貴方のストレスが溜まるようであれば、その行為に何の意味もありません。
解ってもらうのを諦める
日本人は特に「言わなくても解るだろう!」とか「以心伝心だ!」とか言いますが、エスパーでは無いので、解るわけがありません。
口に出して言わなければ、誰も貴方のことを理解できません。
ドラマなどで、思春期の少年が「誰も俺のことなんか解っちゃくれない!」なんて叫ぶシーンがありますが、そのとおりです。
いくら苦しくても、自分の考えや心の中はキチンと説明しないと、親兄弟と言えど理解できません。
また今までの経験や、考え方も違うので口に出しても解って貰えるとは限りません。
しかし、これだけは言えます。
貴方の友人や親兄弟は、貴方が好きでそばにいるのです。
そうで無ければ、とっくの昔に離れています。
自分を誤魔化さず、勇気を持って説明すれば、きっと見方になってくれ、協力してくれるはずです。
まとめ
これら5つの事は、ストレスを溜めないためでもありますが、自分の中での戒めでもあり、勇気づけるために諦めている事柄でもあります。
ストレスを溜め込んでも、お金は貯まりません。
最近読んだ、茂木健一郎さんの本にこういう言葉がありました。
人が成長し、変わっていくためには、自分と異なる人の存在を許さないといけない。そういう人がいることは、実は、大事なことです。そういう人がいないと、自分を映す鏡がなくなる。—中略— 自分と強烈に異なる人の存在ほど、好ましいことはありません。その中で、たまに、本当に共感できる人に出会えたら、砂漠の慈雨というのか、心からうれしいものです。
Written by Metal(@Metal_mac)
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